CFP®攻略

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FPの学習はFP3から始め、FP2級、AFPを取得、その後CFP®、さらにFP1級まで取得しました。

FP試験学習の中では一番長かったCFP®なので、実はノウハウは一番あるかもしれません。

受験者数はFP3級やFP2級に比べて圧倒的に少ないCFP®認定資格ですが、FP3級、FP2級同様に資格について紹介します。

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CFP®(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER)とは

CFP®資格は、上級FP資格として、FP1級(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)と並列にある、日本FP協会が認定している民間資格です。

アメリカが生んだ国際資格であり、世界25カ国・地域(2022年3月現在)で導入されているものですが、日本では日本FP協会が認定しています。

日本では1992年から資格がスタートし、今年で31年、年々増加し2022年末現在で約25,000人の認定者がいます。

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CFP®試験について

CFP®試験については、一定の一定の条件をクリアした方が受験することができます。

また受験科目についても確認します。

受験資格

CFP®試験は、協会が認定するAFP認定者、及び協会が認定した大学院での所定課程の修了者を対象として実施されます。

AFP認定者の受験者が多いと想定されますが、AFP認定はFP2級に合格したのち、AFP認定研修を受講し合格することで、AFP認定を得ることができます。

詳しいFP資格取得フローについては

FP3級2級を経てFP上位資格を攻略する3つの方法 FPステップアップの流れ

にて紹介しています。

ただし、出願以降にAFP認定者から協会の一般会員に移行した場合や退会した場合は、受験資格がなくなり、CFP®試験の課目合格歴はすべて失効となるようなので、注意する必要があります。

試験課目

試験は年2回、6月の第2週、第3週の日曜日、さらに11月の第2週、第3週の日曜日と2週に分けて実施されます。

試験課目は次の通りです。

  試験時間 試験課目
試験第1日目 9:30~11:30 金融資産運用設計
12:30~14:30 不動産運用設計
15:30~17:30 ライフプランニング・リタイアメントプランニング
試験第2日目 9:30~11:30 リスクと保険
12:30~14:30 タックスプランニング
15:30~17:30 相続・事業承継設計

CFP®試験は、6課目を2日間掛けて実施します。

各課目2時間の試験であり、4択式で50問が出題されます。

全課目受験するには12時間の試験を受けて、全てに合格する必要があるため、各試験課目合格制を取っています。

1課目取得したらその合格は永久に有効となります。

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CFP®の課目別合格率と合格点

課目別、開催別の合格率は以下の通りです。(単位:%)

  金融 不動産 ライフ リスク タックス 相続 開催平均
2022年度第2回 31.4 38.5 36.8 36.2 36.7 38.4 36.3
2022年度第1回 34.3 37.1 35.9 34.8 36.0 39.8 36.3
2021年度第2回 37.0 35.4 38.3 41.0 37.5 35.0 37.4
2021年度第1回 34.9 35.4 36.2 38.3 37.1 36.3 36.4
2020年度第2回 35.4 37.6 39.3 37.5 37.0 41.3 38.0
2020年度第1回 中止 中止 中止 中止 中止 中止
2019年度第2回 29.6 36.9 34.5 35.3 36.8 35.9 34.8
2019年度第1回 31.0 36.9 36.3 35.2 40.0 36.8 36.0
2018年度第2回 35.7 38.5 36.3 36.9 39.9 39.2 37.8
2018年度第1回 37.4 38.2 37.2 39.2 38.8 36.7 37.9
課目平均 34.1 37.2 36.8 37.2 37.8 37.7 36.8

課目ではおおむね37%前後に収束する傾向がありますが、一番難しいと言われている金融は34%程度に収まっています。

さらに、開催回において全課目合格となった方(全課目合格率)ならびに、開催回の受験のみで全ての課目に合格した方(一括受験合格率)は以下の通りです。(単位:%)

  全課目合格率 一括受験合格率
2022年度第2回 7.7 4.5
2022年度第1回 6.8 7.5
2021年度第2回 7.7 10.0
2021年度第1回 6.7 9.9
2020年度第2回 7.5 9.5
2020年度第1回 中止 中止
2019年度第2回 7.0 4.8
2019年度第1回 6.6 4.5
2018年度第2回 7.6 7.1
2018年度第1回 6.3 6.8
平均 7.1 7.2

※全課目合格率=開催時の回で6課目合格者数÷開催時の回の受験者数
※一括受験合格率=開催時の回で一括合格者数÷開催時の回の一括受験者数

回ごとにおいて全課目合格に到達する方の割合が平均7.0%と、非常に低いことが分かります。

また、その回で6課目全て受験され、全てに合格される方も同様に平均7%台と、非常に低い傾向となっています。

課目だけ見ると、受験者の約1/3が合格する試験ですが、全課目に到達する、すなわちCFP®の認定を得ることができるためには更に難易度が高くなることとなります。

また、課目別合格点については、以下の通りです。(各50点満点)

  金融 不動産 ライフ リスク タックス 相続 開催平均
2022年度第2回 26 32 26 29 33 29 29.2
2022年度第1回 28 29 29 29 33 31 29.8
2021年度第2回 27 32 32 33 27 29 30.0
2021年度第1回 28 32 31 32 33 32 31.3
2020年度第2回 29 31 27 33 33 33 31.0
2020年度第1回 中止 中止 中止 中止 中止 中止
2019年度第2回 27 30 28 31 32 29 29.5
2019年度第1回 27 33 31 31 32 32 31.0
2018年度第2回 29 28 28 29 28 29 28.5
2018年度第1回 27 30 30 27 28 33 29.2
課目平均 27.6 30.8 29.1 30.4 31.0 30.8 29.9

各回、各課目の平均点はおおむね30点前後で推移していますが、金融のみ、30点を超えることは上記の開催回ではありませんでした。

金融は合格率、合格点ともに低く、他の5課目と比べて難易度も高いことが想定されます。

そのため、専門的に業務等で携わる場合以外では、それなりの受験対策が必要な課目とも言えるでしょう。

CFP®に合格するための対策

CFP®はFP1級と並んで上位資格であるうえ、合格率も比較的低く、それなりの対策が必要であると言えます。

詳細は追って各ブログにて紹介しますが、こちらでは概要を記載します。

CFP®全課目合格の前提

どの課目を受験するか、また何課目ずつ受験するかの受験方針が重要でしょう。

忙しい方であれば各回、1課目ずつ受験して、3年かけて全課目を取得するのも一つの対策ですし、各課目関連するところがあることを考えて、関連する課目は極力同じ回に受験して学習上の相乗効果を図っていくことも一つです。

さらに、苦手課目を毎回受験することを予め想定して、最初に着手するなども一つの対策でしょう。

おもな課目の相関関係は以下の通りです。

  金融 不動産 ライフ リスク タックス 相続
金融
不動産
ライフ
リスク
タックス
相続

※◎は強い相関あり、〇は相関あり、△は多少相関あり
※筆者調べ

タックスやライフは全課目と相関が比較的高いことから、まず初めに手掛けたいところです。

一方で、金融、不動産、相続は全体的に及ぼす相関は比較的薄く、単独で学習することもあるでしょう。

とりわけ、金融は難易度が高いことから、戦略上どのような位置づけにしておくかは、CFP®受験全体において重要な戦略になりそうです。

独学による方法

独学の場合は、テキストでの学習方法と、YouTubeなどでの学習方法でFP1級と同様の分野を学習する方法が考えられるかもしれませんが、ほとんどの方が前者を実施し、補足で後者をやる形なのでしょう。

しかもCFP®のテキストは比較的限られており、限られたテキストをやりこむ形になるのではと思います。

CFP®テキストは、日本FP協会から販売されている「CFP®資格標準テキスト 」、問題集はFPK研修センターから発売されている「CFP®受験対策精選過去問題集」と日本FP協会が終了した試験回ごとに発売している「CFP®資格審査試験問題集」の2択が考えられます。

CFP®資格標準テキスト

CFP®試験の実施団体でもある日本FP協会から「CFP®資格標準テキスト」として最新版が随時発売されます。

実施団体自ら発売しているテキストであるため、テキストと言えばこのシリーズ1択になるのではと考えられます。

CFP®資格標準テキスト 【2022-2023年版】

CFP®受験対策精選過去問題集

こちらは日本FP協会ではなく、FPK研修センターから発売されているCFP®試験の過去問題集をピックアップして問題集化したものです。

筆者はこちらを中心に全て購入して学習していました。

後述する「CFP®資格審査試験問題集」は試験回のみの発売となるため、この精選過去問にない試験問題を追加する場合には、併用することもおすすめします。

精選過去問題集は科目ごとに全6冊ありますが、筆者は全て購入して、これだけを繰り返しやりました。

やった所で、ポイントとなる所を別でノートにまとめ、新たにテキスト化していました。

これを繰り返しやることで、理解すれば合格は独学でもかなり近づきます。

特に金融は試験でも難易度が高いですが、問題集ももちろん難易度が高く、捨て問でもある外貨建て関連は一番後に回すことをおすすめします。

一方で毎年出るデュレーションや、ポートフォリオ理論等、パターン化された計算問題もあるので、必ず解けるようにして、自分のものにしておきたいところです。

CFP®資格審査試験問題集

日本FP協会の問題集であるため、テキストと同様に販売されています。

上述の「CFP®受験対策精選過去問題集」と被らないように、欲しい年度のものになっているか、良く確認されて購入することをおすすめします。

CFP®資格審査試験問題集

通信講座による方法

通信講座は開講している講座は比較的多くありません。

また全課目通信講座を受講すると、10万円以上掛かりますので、まずは受験課目や苦手課目に絞って受講されるのも一つでしょう。

以下、おすすめの通信講座を3つご紹介します。

LECのCFP®講座:受験予備校のノウハウが詰まっているCFP講座
CFP受験対策通信講座 WEB(eラーニング):日本FP協会のテキストと連携しており入っていきやすい
CFP®試験対策講座:老舗FP養成機関が実施するCFP®講座

課目ごとでそれぞれ購入できますが、どの会社の講座を使うかは、課目ごとに分けることもできますし、1社に絞って受講することもできます。

テキストの傾向に慣れたい場合は、1社に絞るのが賢明でしょう。

LECのCFP®講座

筆者は苦戦した課目の金融のみ通信講座を活用しましたが、LECのCFP®講座を受講して、何度か講義は繰り返し見て合格しました。

LECオリジナルのテキストが準備されているうえ、出題頻度も表示されており、重点的に学習できるポイントも把握しやすいでしょう。

ちなみに、6課目一括で申し込んだ場合は特典があります。

2023/7/31までにCFPパック(6課目一括・課目別)をお申込いただくと、お申込いただいた課目の「2022年第1回 CFP過去問解説講座」(Web+音声DL+スマホ)を無料でご視聴いただけます。

また、6課目一括でお申込の方は2024年6月向けCFP®試験までフォローするようですね。

CFP受験対策通信講座 WEB(eラーニング)

その他、課目別でおすすめするのが、テキストでも紹介したFPK研修センターが実施している「CFP受験対策通信講座 WEB(eラーニング)」でしょう。

何といってもCFP資格標準テキスト(FP協会発刊)と約12時間のテキスト解説動画がセットになっており、1課目当たり14,50013,500円です。

しかも、CFP®受験者はAFP認定者であることから、この講座を受講することにより、AFPの方は課目当たり7.5単位を取得することができます。
※日本FP協会の規定により、AFPは期間内に15単位、CFP®は30単位取得しなければなりません

CFP®における受験勉強をしながら、単位も獲得できるというメリットは大きなものがあります。

山田コンサルティンググループのCFP®試験対策講座

日本FP協会設立直後からのFP養成機関として、30年の実績を誇る山田コンサルティンググループですが、そこが実施しているCFP®試験対策講座です。

課目ごとの申し込みとなり、テキストはオリジナルのもの、問題集は前述でもご紹介した日本FP協会のCFP®資格審査試験問題集を使います。

苦手な課目や攻略したい課目を確認して、1課目ずつ購入することで、試してみるのがいいでしょう。

まとめ

FP上級資格CFP®の合格のための攻略方法について、紹介しました。

CFP®は講座やテキストが少ない分、勝ちパターンが限られているとも言えます。

そのため、決めたやり方に集中して、回していくことが重要と言えるでしょう。

最初に、どこ課目から手掛けるのか、また1課目ずつ攻略するのか、まとめて攻略するのかも、受験生の生活スタイルによって様々かと考えられます。

合格戦略を明確に立てつつ、目標を明確化し、合格を勝ち取られることを願っています。

※CFP®試験6課目に合格後、「CFP®エントリー研修」の受講と「通算実務経験3年」の経験要件を満たすことによって、「CFP®資格」が得られることとなります。

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FP(ファイナンシャルプランナー)試験 合格研究室
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