FP3級攻略
まずは攻略したいFPの登竜門的位置づけのFP3級(ファイナンシャル・プランニング技能士3級)、どのように攻略していけばいいのか解説します。
FP3級(ファイナンシャル・プランニング技能士3級)とは
日本FP協会によると、FP3級は、FP業務に従事している者または従事しようとしている者を対象とした試験で、特に受験資格はありません。
FPの基礎的能力を学ぶにはまずはFP3級から勉強という形になります。
試験は午前のマークシートによる学科試験で試験時間は2時間、
午後はマークシートによる実技試験で試験時間は1時間となります。
登竜門のFP3級試験でさえも、昼休みを挟み午前、午後で3時間の長丁場です。
そのため、合格するためにはそれなりの集中力も必要となります。
FP3級の試験科目
一番初歩のFP3級でも、その試験範囲は多岐に渡ります。
FP協会、きんざいのそれぞれのページに試験範囲の詳細が記載されています。
それぞれ別紙のPDFに非常に細かく試験科目が記載されています。
3級でこれだけを学ぶのかと驚かれるかもしれません。
ただ、コツさえつかめば問題なくクリアできますので、その量に惑わされないようにすることが大切です。
学科、実技ともに6割取れれば合格の絶対評価試験です。
年や難易度にもよりますが、学科の合格率は70~80%、実技の合格率は80~90%と比較的高い為、しっかり勉強すれば必ず合格できます。
また学科、実技とも3答択一式です。
一般的には4択や5択が多い国家試験に比べると、一つに絞り込むことも比較的容易です。
学科と実技の試験科目については、こちら
も是非参考にしてみてください。
学科試験
学科試験は以下の科目から出題されます。
A.ライフプランニングと資金計画
B.リスク管理
C.金融資産運用
D.タックスプランニング
E.不動産
F.相続・事業承継
※日本FP協会、きんざいともに共通
実技試験
実技試験はFP協会ときんざいで科目が異なります。
そのため、自身の専門分野に合わせて受験されることをお勧めします。
①FP協会
<資産設計提案業務>
1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
2.ファイナンシャル・プランニングのプロセス
3.顧客のファイナンス状況の分析と評価
②きんざい
<個人資産相談業務>
1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
2.個人顧客の問題点の把握
3.問題解決策の検討・分析
<保険資産相談業務>
1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
2.保険顧客の問題点の把握
3.問題解決策の検討・分析
FP3級の合格率
FP3級には学科、実技の双方の試験がありますが、6割取れれば合格の絶対評価試験です。
日本FP協会ならびに、きんざいの合格率は以下のとおり、まちまちとなっています。
合格率と合格のための対策については、こちらにも詳しく記載しています。
是非参考にしてみてください。
FP協会
FP協会の学科試験は74~90%程度で推移しています。
対して実技試験は76~90%程度で推移しています。
試験年月 | 学科試験 | 実技試験 |
2024年1月 | 83.14 | 86.56 |
2023年9月 | 74.48 | 77.67 |
2023年5月 | 88.25 | 86.83 |
2023年1月 | 85.25 | 88.34 |
2022年9月 | 80.78 | 84.44 |
2022年5月 | 83.37 | 90.33 |
2022年1月 | 87.01 | 90.75 |
2021年9月 | 84.69 | 80.50 |
2021年5月 | 83.25 | 76.65 |
2021年1月 | 87.92 | 86.53 |
2020年9月 | 89.64 | 88.04 |
2020年5月 | 中止 | 中止 |
2020年1月 | 85.34 | 79.45 |
2019年9月 | 78.09 | 79.48 |
2019年5月 | 69.07 | 86.42 |
2019年1月 | 74.09 | 83.38 |
2018年9月 | 78.63 | 86.50 |
平均 | 82.08 | 84.49 |
日本FP協会試験結果データより抜粋、筆者が独自集計
単位:%
きんざい
きんざいの学科試験は、37~69%程度で推移しており、FP協会よりもやや低い傾向です。
実技試験は科目、試験年月によりばらつきが非常にあります。
ただ、最近の傾向として低い時で34%程度、高い時で67%程度で推移しています。
試験年月 | 学科試験 | 実技試験<個人> | 実技試験<保険> |
2024年1月 | 46.40 | 55.64 | 44.79 |
2023年9月 | 37.19 | 62.29 | 55.30 |
2023年5月 | 54.13 | 61.58 | 58.91 |
2023年1月 | 56.00 | 67.56 | 40.05 |
2022年9月 | 43.41 | 58.23 | 43.28 |
2022年5月 | 49.03 | 62.24 | 45.64 |
2022年1月 | 62.52 | 53.14 | 39.53 |
2021年9月 | 53.31 | 43.25 | 48.68 |
2021年5月 | 47.81 | 59.63 | 47.76 |
2021年1月 | 63.75 | 58.63 | 56.01 |
2020年9月 | 69.28 | 35.28 | 56.20 |
2020年5月 | 中止 | 中止 | 中止 |
2020年1月 | 65.43 | 50.22 | 48.19 |
2019年9月 | 62.77 | 45.44 | 43.31 |
2019年5月 | 42.76 | 54.35 | 44.85 |
2019年1月 | 51.91 | 56.21 | 39.32 |
2018年9月 | 61.64 | 51.46 | 34.32 |
平均 | 54.21 | 54.70 | 46.63 |
実技全体平均 | 50.67 |
きんざい試験結果データより抜粋、筆者が独自集計
単位:%
FP3級の攻略方法
細かな勉強方法は追ってブログでも記載したいと思いますが、過去問学習が試験攻略の一番の近道です。
どの試験も似ている所は多少なりともありますが、「過去問を制する者が試験を制する」と言っても過言ではありません。
「テキストのインプットばかりに拘って過去問を解く時間があまり無いまま試験に臨んでしまった」ということも良く耳にします。
感覚値になりますが、勉強の割合的には「テキスト3割、過去問7割」で過去問学習を中心としたアウトプット学習に寄せていくのが成果としては高いと考えています。
私自身もほぼこの手法で各種資格を攻略して合格してきています。
そのため、この感覚はさほど間違いはなさそうだという所感を持っています。
学習時間について書いていますので、参考にしてみてください。
さらに、テキスト選びについては、こちら
にお勧めテキストを紹介していますので、あわせてご覧ください。
学習攻略の中で大切な過去問についても、FPドットコムさんの過去問道場の使用を中心に具体的に触れています。
過去問道場はやりこむと合格が見えてきますので、お勧めの過去問対策方法です。