「FP2級 独学 無理」 「FP2級 独学 勉強時間」
これからFP2級に挑む人、あるいは勉強を始めたものの手応えを感じられない人が、必ず一度は検索するキーワードです。 ネット上には「独学で余裕」「いや、スクールに通うべき」という正反対の意見が溢れており、どれを信じればいいのか迷ってしまうことでしょう。
結論から言えば、FP2級は独学で合格可能です。 しかし現実には、独学でスムーズに合格ラインを超える人と、試験直前まで「あと数点」が埋まらずに苦しむ人がはっきりと分かれます。
その差は、才能や努力量ではありません。 独学という学習スタイルに対して、どれだけ「ドライ(合理的)」になれるかの違いです。
この記事では、実際に独学で合格した筆者の経験も交えつつ、独学で現実的に到達できるラインと、そこで詰まってしまう人の「境界線」について整理します。
結論から:FP2級は独学で「合格」までは十分可能
まず、最も気になる結論からお伝えします。 FP2級は、予備校や高額な通信講座を使わなくても、市販のテキストと問題集(およびWEBアプリ)だけの「完全独学」で十分に合格を狙えます。
実際、私自身もFP2級は完全独学で受験し、一発合格しています。 特別な勉強法を使ったわけではありません。本屋で買ったテキストを一通り読み、あとはスマホで「過去問道場」をひたすら回す。分からないところだけテキストを辞書のように引く。 いわゆる、王道かつ地味なスタイルです。
なお、私が合格した際の「過去問道場の使い方」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
「誰かに教わらないと理解できないのではないか?」と不安になるかもしれませんが、FP2級の試験範囲は「実務的な暗記」が大半を占めます。 高度な数学的理解や、法解釈の議論が必要なわけではないため、自分でテキストを読んで咀嚼できる読解力さえあれば、独学の壁は決して高くありません。
ただし「独学で行けるライン」は意外と明確
「独学でいける」とは言いましたが、それは「楽勝」という意味ではありません。 私の経験上、独学だけでスムーズに到達できるラインと、そこから先で壁にぶつかるラインは明確に存在します。
独学で現実的にいけるライン
テキストと過去問演習を繰り返せば、以下の状態までは独学でも自然に到達します。
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学科試験で、安定して6割(36点)前後が取れる
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実技試験でも、頻出の計算パターン(建ぺい率など)は手が勝手に動く
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問題を見た瞬間、「あ、これはあのテキストの右上に書いてあった図の話だ」と想起できる
私自身も、試験の2週間前くらいには「過去問で見たことがある論点」が増えていき、初見の問題でも「消去法なら解ける」という感覚までは独学で持っていけました。 ここまで来れば、本番でも合格ライン(6割)を滑り込みで超えることは可能です。
独学で一気に苦しくなるライン
一方で、独学の限界を感じやすいのが以下の状態です。
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模試や過去問の点数が、常に55点〜58点(合格ラインギリギリ)で止まる
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正解はできるが、「なぜその選択肢が誤りなのか」を他人に説明できない
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実技試験で、「たまたま計算が合った/外れた」というギャンブル感覚が抜けない
筆者自身も、この「あと1割」の精度を上げる段階で少し苦労しました。 独学の場合、自分の理解が正しいのかを矯正してくれる講師がいません。そのため、間違った解釈のまま暗記してしまい、少し捻った問題が出ると対応できなくなるのです。
「勉強時間を増やせば解決する」と思いがちですが、この段階での壁は「量」ではなく「質(理解の深さ)」の問題であることがほとんどです。
独学が向いている人/厳しくなる人の分岐点
では、独学で合格まで突き抜けられる人と、壁の前で足踏みしてしまう人の違いはどこにあるのでしょうか。 それは性格ではなく、「勉強に対するスタンス」の違いです。
独学で伸びる人の特徴
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「6割取れればいい」と割り切れる
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解説を読んでも分からない難問を、一旦「捨て問」として放置できる
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過去問を「実力試し」ではなく「理解するためのツール」として使える
独学で詰まりやすい人の特徴
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テキストの最初から最後までを、全部理解しないと不安になる
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問題演習よりも、テキストを読む(インプット)時間に逃げてしまう
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ミスの原因を「ケアレスミス」で片付けて、根本的な理解不足に向き合わない
もしあなたが「真面目すぎて、全部理解しないと気が済まない」タイプであれば、独学はむしろ茨の道になるかもしれません。 そのあたりの「向き・不向き」については、以下の記事で詳しく掘り下げています。
独学合格者が「実はやっていないこと」
私が独学で合格した際、意識して「やらなかったこと」があります。 それは、「綺麗なまとめノートを作ること」と「満点を目指すこと」です。
独学だと、どうしても「自分専用の参考書」を作りたくなります。しかし、FP2級の範囲は膨大です。ノート作りに時間をかけても、自己満足で終わる可能性が高いです。 私は、テキストに直接書き込み、過去問道場の解説画面をスクリーンショットで保存するだけで済ませていました。
「テキストと過去問道場を、最低限の理解で回す」。 このドライな徹し方ができるかどうかが、独学合格のカギを握ります。
独学で合格するために、具体的に「何を捨て、何を残すべきか」については、こちらの記事で合格者の戦略を公開しています。
それでも独学が不安な人へ
ここまで読んで、「自分には独学は厳しいかもしれない」と感じたとしても、落ち込む必要はありません。 独学が合わないのは能力不足ではなく、単に「学習スタイル」の問題です。
自分で軌道修正することにストレスを感じるなら、通信講座などの外部リソースを使うのは非常に合理的な判断です。 お金はかかりますが、独学で悩みながら過ごす数十時間をショートカットできると考えれば、安い投資とも言えます。
全てを独学にする必要も、全てをスクールに頼る必要もありません。 「テキスト学習は独学でやるけど、苦手な実技対策だけはYouTubeの動画解説を見る」といった、いいとこ取り(ハイブリッド)も現実的な選択肢です。
まとめ
FP2級は、独学でも十分に合格可能な試験です。 筆者自身も、市販のテキストと過去問道場を中心とした独学スタイルで合格を手にしました。
ただし、独学でスムーズにいけるのは「問題に慣れる」ところまでです。 そこから先の「確実な合格力」を手にするためには、ただ漫然と勉強するのではなく、「6割でいい」という割り切りや、「分からない問題は捨てる」という戦略的な判断が必要になります。
もし勉強していて、「努力しているのに点数が伸びない」と感じ始めたら、それは勉強量が足りないのではなく、やり方を見直すべきサインかもしれません。 独学にこだわりすぎず、自分の性格に合った方法で、合格というゴールを目指してください。
独学での合格を目指す場合、具体的な学習スケジュールや時間の目安を知りたい方は、こちらも参考にしてください。





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