これまでFP試験解答対策において、問題に取り掛かる際に大事なこととして、全体を見渡すことや、得意分野や苦手分野の見極め、聞かれていることに〇×を付けることなどに触れました。
また、マークシートへの解答を塗りつぶす際に大切なことや、時間配分の重要性について触れました。
今回は分からない問題の対応や余白、またその他注意しておいた方が良い点について触れたいと思います。
分からない問題の対処方法
FP試験に限らずですが、どの試験でも必ず分からない問題や迷う問題が出てきます。
勿論、すぐに結論が出せる訳ではなく、頭の奥にある引き出しから出してくることが出来ればラッキーですが、そういうことも少ないかと思います。
どういう風に対処すればいいのか、その方法を記載したいと思います。
問題を読んで2分程度考えても分からない場合は後回し
筆者の受験経験からになりますが、大体配分できる限界の時間帯である2~3分程度考えても、中々着想すらできない問題は試験戦略上一旦飛ばすべきだと考えています。
既に分からない問題しか残っていない場合は、そこに集中するしかないですが、他にまだ解くべき問題が残っている場合は、速やかにその判断をすべきでしょう。
いくら考えても「その場」では判断が付かない可能性が高いためです。
「その場」というのは、他の問題に当たっている最中に、関連する事項が出てきて新たに着想出来たりする場合があったりします。
他の問題に当たった後に頭の中が切り替わって、冷静になった時に新たに頭の中の引き出しの奥にしまってあった、「その場」で判断が付かなかった記憶が呼び戻される可能性もあるためです。
主観的な記載になってしまいますが、経験上、この手の事が何度かあり、問題に着手でき無事回答出来たという実績も少なからずあります。
その為、分からない問題は早く後回しにする判断をした方が賢明と考えています。
飛ばした問題は必ずチェックを入れる
飛ばした問題は後から見やすいように、必ず自分自身で判別できるチェックを入れておくのをお勧めします。
私の場合は、「P」マークを入れるようにしています。「解答をPassする」の「P」です。
FP2級、FP3級試験で確認したところ適切なものが無かったため、CFP®の金融分野の試験の例となりますが、問題の上部にPマークをつけて後から解くような目印を付けています。
ただし、飛ばした問題を解答する前にマークシートに転記する場合は、解答箇所がズレないように細心の注意を払ってください。
そうは言っても解けない場合
難易度の高い問題や普段見慣れない問題は、どの受験生も厳しいと捉え諦めるのも一つです。
FP試験は満点や8割取ればいいのではなく6割取ることが出来れば合格の試験です。
その代わり、正確に取れる問題に対して落とさないようにすれば、このような問題はパスして割り切るのも一つです。
ただ、どうしてもの場合の一つの解決策として、「直感を大切にする」のも大事な点として触れていますので、参考にしてみてください。
余白の有効活用
問題用紙の余白を上手く活用したいものですが、気を付けておいた方が良い点を紹介したいと思います。
特に文字のサイズや、筋道立てて書いているかが重要になってきます。
大きい様で大きくない余白
問題によっては余白が足りないところも出てきます。
計算問題であるにも関わらず余白がほとんど無いような場合、
一方で、択一式問題であるにも関わらず、問題文以下、余白だらけの問題、
このようなパターンもあり得ます。
実技試験は後半に余白が設けられている場合もあるかもしれませんが、そこに書くと前後行ったり来たりして、計算ミスなどを起こしてしまう可能性があります。
原則、「問題と同じページで解答案を作成する」
ことで進めるとこのようなことは発生しません。
その場合に注意すべき点として、普段から大きすぎない字で書く習慣をつける事です。
これを意識するだけで余白を有効活用することが出来ます。
出来れば、大きくても問題文と同様のサイズに留める訓練をするのがいいかと思います。
筋道立ててメモができているか
時間がない中で、急いで計算過程や論理をメモ書きしなければならない場合もあるかと思います。
一旦は途中まで計算して、後戻りして再度計算する場合や、見直しの過程で再度チェックする場合もあります。
そんな場合に速やかに対応するためには、メモは筋道を立てて記載されているかが重要になります。
短い試験時間の中でそこまでできないという場合もあるかもしれませんが、特に計算過程が必要な場合は意識的にあとから見直ししやすい書き方をすることで、逆に時間の節約になります。
その他、試験攻略上やっておいた方がいいこと
これまでの流れは試験中に必ず気を付けておいた方がいいことを中心に書きましたが、ここでは試験攻略上、やっておいてもいいと思うことを、筆者の経験上も踏まえて記載します。
自分の時計ベースでの試験開始時間を表紙に書いておく
当日、時計の持ち込みは許されていますので、自分自身の時計を持っていくことが一般的かと思います。
ただし、FP試験に限らず、教室に時計が無い場合は試験官の時計を基準として試験を進めることになっており、時刻を秒単位まで正確に合わせたとしてもズレる可能性があります。
そのような場合は、試験開始の時刻を自分自身の時計の基準に合わせて進行するのが望ましいです。
こちらは筆者のFP2級受験時の例ですが、学科、実技共に表紙の上部に自分自身の時計で見た場合の終了時刻を記載しています。
この時筆者は、時計の時刻を正確に合わせていかなかったため、1分45秒程度ズレているのが分かります。
この残り時間の勘違いが、見直し時またはマーク時に、非常に勿体ないことになってしまうこともあります。
試験時間のズレを補正するために、自分の時計と合わせて開始時間の記載をオススメします。
試験官が受験票を見回りに来るときの注意点
真剣に問題に向き合っている中で、試験官が受験票のチェックに見回りに来ます。
手元にある受験機関側の本人書類と、本人の顔と、また受験票を照合して本人確認をします。
マスクをしながら受験をしている場合は、下げてください、と言われることもあります。
これは全員対応しなければならないので仕方がないのですが、せめて受験票を通路側において手間を省くことをした方がいいと思います。
予め、試験官から、「受験票は通路側においてください」と言われることが多いかと思いますが、必ず受験票をそのような位置に置いておくようにするのがいいです。
机の上の整理整頓
問題冊子とマークシートで比較的場所を取ります。
コロナ禍の中での受験の場合は、比較的他の受験生との空間が与えられているため、机の上をある程度広げて臨むことも可能になっています。
今後どのような配席になるか分かりませんが、自分の近くには問題冊子のみを置き、マークシートは解答を記載する段階で引っ張ってこれるように、整理整頓をしておくと邪魔にならずに問題に集中できます。
あと、鉛筆・シャープペンは2,3本程度、消しゴムも最低2個は準備しておいた方がいいかと思います。
予備で電卓を2個まで持参可能で、出しておくことが出来るのは1個だけですが、2個準備しておいた方が無難かと思います。
模試の活用で場慣れを
試験会場では対応できないのですが、暫く試験を受験していない受験生にとっては、事前に予備校会場などで主催される模試において、場慣れをすることで試験感覚をつかんでおくのもいいかと思います。
試験会場では思いがけないことに遭遇する場合もあります。
隣の方が貧乏ゆすりをして集中できないかもしれない
周りが気になって集中できないかもしれない
試験会場の雰囲気に馴染めないかもしれない
急にトイレに行きたくなるかもしれない
など、想定すればキリがないですが、仮に起こったとしても、試験は待ってくれることはないので、現場対応で乗り切らなければなりません。
そのような不測の事態にあった時でも、試験慣れしていればある程度心の余裕を持ってカバーできることもあります。
急にトイレに行きたくなったら、試験官に対して手を挙げることで可能ですし、
仮に落ち着かない受験生がいたとしても、自分は問題を解くことに集中する気になれば全く気にならなくなるかもしれません。
慣れればある程度の気になる事は回避できることも多いため、慣れる環境として模試の活用はあるかと思います。
まとめ
試験中をイメージして書き始めたら色々と追記しておいた方がいいことを思い出して、第3弾まで続きました。
今回3回に分けて書いたことは、FP試験に限らず択一式試験やマークシート形式の試験でも活かせると考えています。
今後他にも色々と気になる点が出て来るかと思いますが、また機会があれば加筆したいと思います。
FP2級、FP3級試験を受験される方の解答戦略において少しでもお役に立てればと思いつつ、皆様が合格されることを心より祈念しております。
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