筆者が経験してきた選択式、記述式試験において、解答時に注意すべきポイントを筆者の経験から記載してみます。
今回はその後編として、解答を仕上げるまでの結果を出すための効果的対策を2つ紹介します。
チェックの時間を必ず設ける
問題用紙に〇か×かをしてまずは問題を解くことになるかと思いますが、解き終わったあと、必ずチェックする時間を設ける必要があります。
ノーチェックでマークシートを提出するほど怖いものはありませんので、何があってもチェックの時間を設けることとをお勧めします。
試験終了10分前までには解答を終えておく
FP試験であれば、試験終了10分前になると、試験官が
「試験終了10分前になります。これからの退出は出来ません。」
などの会場アナウンスがあるかと思います。
これが一旦解答を切り上げるタイミングと見計らった方がいいでしょう。
全くマークしていない場合は、そこからマークしても焦らず慎重にマークすれば十分60問マークできます。
ただし、前編で記載した、1問当たり2分をベースに回答していると、10分前に終えることは難しい計算になります。
従って、平均では1問当たり2分ペースとなりますが、解答がすぐに導き出せる問題について、1問当たり1分や30秒など、時短を意識していく必要が出てきます。
逆にこの時短が確保できれば、「10分前に終えている」ことも攻略として可能です。
同じく前編で紹介したとおり「解答できる問題から解答する」ことを忘れないで行きたいものです。
マークシートにマークする時は慎重かつ迅速に
問題用紙に解答した解答案をもとに、マークシートに塗りつぶしていくのは、単純作業ですが比較的面倒な作業ともいえます。
全問解いた後だと、まだ時間がある場合は「一種の安心感」が得られるかと思いますが、完答していない場合は、改めて問題に向き合わないといけないので、急ぐ気持ちが先立ちます。
そんな場合であっても、必ず丁寧にマークしていく必要があります。
マークミスの要因として
②マークの消し跡が残っていて正確なマーキングが出来ていない
③本来の正解以外の個所にマークをしてしまっている
④マークシートに記載の「正しいマークの仕方」になっておらず塗りつぶしが甘かったりしている
これらは急いでいるとありがちですが、折角正解が確実な問題であっても、焦っていると本当に起こりがちな事例です。
この辺りの解決策は、正直
②ある程度マークの練習をする
③時間計測をして問題を解く
④解答のマーク以外の受験番号や名前は絶対に試験開始前に記載し、試験時間内は問題に集中する
ぐらいしか考えられません。
②は普段市販の問題集を解いていたり、過去問道場などのオンラインで問題を解いていたりすると巡り合わない課題ではあります。
④もポイントとして重要ですが、試験開始時間ギリギリに入室してそのまま問題に取り掛かる、といった事が無いように、余裕を持って入室、そして試験監督官の指示があったら即受験番号や名前の記入をすることです。
普段から模試や、無料フォーマットを用いた自己対策等でマークする習慣に慣れておくことが大切であるとも言えます。
塗りつぶした後は必ず見直しを
そして、全部マークし終えたなら、学科の場合は1問目~60問目までを必ず問題用紙と照らし合わせて照合する必要があります。
筆者は経験上、最低2回は見直した方がいいと思います。
ページをめくっても1回の見直しは3分程度掛かるので、仮に残り10分でマークをするとなると
②1回目のマークミスがないかの照合を3分程度で丁寧に行う
②2回目のマークミスがないかの照合を残りの時間で素早く行う
というイメージかと考えています。
分からない問題の対処方法
分からない問題は、後に回すことにして、先に分かる問題をどんどんやっていくことが鉄則です。
これはマーク式の問題に限らず、記述式の問題もその通りで、分からない問題に時間を掛けてられないためです。
出題者側からすると、一定の基準をクリアする選別試験のため、難易度の高い問題(2022年1月のFP2級学科試験問24のデュレーション問題など)も出てきます。
自分も分からない問題は、周りの受験生も苦戦しているだろう、ということでとにかく飛ばすことです。
2~3分程度考えても分からない場合は後回し
1問当たり掛けられる時間である2分を越えてきても考え方や結論が出ない場合は、基本後回しにするのがいいかと思います。
不思議な事に、他の問題を当たっている最中に、なぜだか単に忘れているだけでふと思い出したりとか、関連する問題から紐づいて解答を導き出せたりすることも、筆者の経験上比較的あります。
これも難問系と同様の扱いで、仮に平易な問題であったとしても、自分が必ず正解する他の問題で点数を稼ぐことを考えるのが極めて有益です。
飛ばした問題は必ず記号を付ける
やったか、やっていないか、学科なら60問解いているうちに分からなくなります。
中途半端に解いた段階だと尚更で、これは選択したのか、していない状態で先に進んだのかなど、本当に曖昧になってきます。
そのような後から回す問題については、自分で決めておいた記号を分かりやすくつけていくことが後々の見直し時点で役に立ちます。
筆者の場合は、Pマーク(Passの意)をつけてその問題はスルーしていました。
「※」は注意問題で、正解かどうかの自信がないため、必ず時間が余ったら解き直す問題
など決めて解答をしています。
直感を大切にする
上述の「※」とつけた、正解かどうかの自信がない問題も比較的厄介です。
また時間を取られてしまって、曖昧な知識のまま解答せざるを得なかった問題です。
この問題はその場での現場対応としては、確証が持てないため、後から正解だったか、否かが分かるため、どうしようもないところはあります。
ただし、確証が導き出せないのであれば
「最初に正解と決めた解答」
から変えずにそのままにしておくというのが筆者の基本でした。
「直感を大事にする」
という点です。
恐らく直感で選んだものは、何らかの事実の裏付けがあってその解答を選んでいる可能性があります。
それが後から他の問題を経由して改めて「※」記号に戻ってきた時に、
「やはり違うのではないか…?」
という不安が受験生を襲うのです。
そこで急遽変えてしまう、しかし結果的に変えない方が良かった…
そんなこともあり得ます。
また「変えてよかった」の逆もあるかもしれません。
どちらが正解かは難しい所ですが、
「直感を大事にする」は解答を決めることができない場合に大切な要素です。
本当に正解が分からない問題の塗り絵
この場合は、FP2級なら1/4、FP3級なら1/3の確率になってしまいますが、原則あてにしない最後の手段だと考えます。
出来れば前述した、
「直感を大事にする」
所までは導き出して欲しい所です。
しかしながら、難問が多くて考える時間もなかったとなった場合は致し方ないことなので、その場合のパターンをご自身で決めておくのもいいかと思います。
「必ず③を塗りつぶす」や「前後の傾向を見て解答が少ない番号を塗りつぶす」など、ケースはあるかと思います。
どれを選んでも確率論なので、正解かどうかは「直感」以上に分からない要素も多そうです。
ただし、確率論的に当たる可能性も十分あり得るので、分からない個所も必ず全て塗りつぶして提出するようにしてください。
まとめ
前半、後半と2回に渡って、点数を1点でも多く取っていくための解答方法についての筆者の経験を踏まえて記載しました。
FP2級やFP3級以外でも、択一式の問題ならある程度は応用も利くと考えています。
直感や塗り絵など、どうしても解答が導けない最後の手段としての方法も書きましたが、それも踏まえて結果を出すために1点でも獲得していく集中力が試験には必要だと改めて痛感しています。
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