FP(ファイナンシャルプランナー)資格って、雑誌やメディアでも人気があるって紹介されているけど、資格試験は私でも受験できるのかな?
そのように思われている方も比較的多いと思います。
そのため、今回は
・FPの実務経験がないけど受験できるか
・FP受験資格をクリアするための実務経験の確認方法が知りたい
こういった疑問に答えます。
筆者は、FP3級から学習を開始して、FP2級、AFPを経て上位資格であるCFP®、FP1級を取得しており、事業会社の経理財務や労務人事などの管理部門で就業経験が15年以上あります。
その筆者がみなさまが普段持っている疑問解消のために答えていきます。
FP3級・FP2級・FP1級 受験資格と実務経験
今回の内容は次の通りです。
・FPの実務経験がないけど受験できる理由
・FP受験資格の実務経験の確認方法3つ
FP試験はどなたでも受験することができる資格です。
とりわけ、FP3級からの場合は、今後FP関連業務に従事して行きたい、それだけでスタートを切ることができます。
受験資格や実務経験が無くても受験できる理由、そして受験資格の為の実務経験の確認方法について、順にみていきます。
FP3級~1級の受験資格についてまとめました
FP3級〜1級の受験においては、それぞれの受験資格をクリアしなけばなりません。
どのような受験資格があるのでしょうか。
FP1級は長くなるので、FP3級、FP2級と別で記載します。
FP3級、FP2級の受験資格は?
FP3級、FP2級受験ができる受験資格(ホームページでは受検資格と記載)は次の通りです。
FP3級 | FP2級 |
FP業務に従事している者または従事しようとしている者 |
・日本FP協会認定のAFP認定研修を修了した者(修了証明書の保持者) |
※FP3級、FP2級は日本FP協会の「3級・2級FP技能検定 試験要綱」より抜粋
ここから、FP3級は従事しようとしている者ということで、将来的に目指す意向があればよいということになります。
目指す意向があればいいということで、結果的に実施しなくても、その可能性があるということになるでしょう。
ということは、FPになりたいという意欲さえあれば、実務経験は無くても、仕事をしていなくても、チャレンジしたい人全員が該当することになります。
FP1級の受験資格は?
最難関FP1級の受験資格は次の通りです。学科と実技でそれぞれ受験資格が異なります。
FP1級学科 | FP1級実技 |
・2級技能検定合格者で、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者 |
・1級学科試験の合格者 |
※きんざい「受検資格と申請方法」より抜粋
FP1級の試験は難易度が高いので、順番に受験していくことになるでしょう。
または、FP業務に関して5年の実務経験を積んだ方は、FP1級からでもトライすることは可能となっています。
ベテランのビジネスマンや、FPや不動産、金融業界で就業5年以上の方は、いきなりFP1級からの受験も実務経験に該当してくるかもしれませんね。
FPの実務経験がないけど受験できる理由
FP(ファイナンシャルプランナー)に関する実務経験がなくても問題ありません。
前述の通り、そもそもFP3級の受験には、今後FPの業務に従事することを考えている方であれば、どなたでも受験可能です。
試験に向き合うやる気さえあれば、業務未経験でもよいわけです。
さらに、最初は誰もFPの実務経験や知識もない所から受験勉強を始めます。
筆者も、管理部門の経験はありましたが、ファイナンシャルプランナーとしての経験は全くありませんでした。
そこから受験勉強を始めています。
実際に実務経験がない場合でも、普段の生活の中でFP学習に密接に関係する「経験」をしていることが大半です。
そのため、経験や、知識が無くても、誰でも気軽に学習を始められるのが、FPの非常によい点でもあります。
受験資格を満たす実務経験の確認方法3つ
FP3級はFP業務に従事しようとしている者が受験の要件なので、将来的にFP業務をやりたいな、という意欲があれば全く問題なく受験が可能です。
そのため、実務経験が必要なFP2級とFP1級をイメージして記載します。
特に最初からFP2級や、FP1級にトライするケースとしての、どのような場合が実務経験にあてはまるのでしょうか。
実務経験とは?
FP3級を経ずに直接受験する場合は、FP2級は2年、FP1級は5年の実務経験が必要です。
実務経験とは、どのような経験をいうのでしょうか。
日本FP協会の「2級FP技能検定 受検資格「実務経験」について」を確認すると、次のいずれかに該当する場合、おおむね「実務経験」として認められるとのことです。
また、特に正社員や派遣社員、アルバイト等、勤務形態も問わないとされています。
・保険会社(代理店)の職員
・税理士、弁護士、司法書士、行政書士などで、資産に関する相談業務に従事している方
・会計事務所の職員
・不動産会社、建設会社など土地建物取引・建築・相談業務に従事している方
・投資顧問会社の職員
・生活協同組合などの共済等の担当職員
・商品先物取引会社の職員
・一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者および、金融・財務・経理担当者
・商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピュータ会社等の金融機関営業担当者および、ソフト開発担当者
また、年数の計算方法としては、FP2級の例ですが、以下の通り例示があります。
・複数の企業等での経験年数は合算できます。
例:1年6カ月(1社目)+1年10カ月(2社目)=3年4カ月
※通算年月2年未満の場合、受検資格として認められません。
・実務経験となる業務であった期間を計算
・補助業務も含みます。
FP1級は上記が「5年」での解釈をすればいい事となります。
金融機関や不動産会社での相談業務に5年以上実務経験があれば、FP1級からでも可能でしょう。
勤務形態も問わないとなっているので、社員でも業務委託でも、アルバイトでもよいわけですので、比較的門戸が開かれていると言っていいでしょう。
FPに関する業務は必須ではない
FP(ファイナンシャルプランナー)実務としては、個人に対する相談業務や、資産設計業務等をイメージしがちです。
しかしながら、金融機関や保険代理店の職員であればFP業務については問われていません。
さらに、一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者や、金融・財務・経理担当者、商事会社・コンピュータ会社等の金融機関営業担当者、ソフト開発担当者も該当します。
従って、実務経験として、FP業務を行う方だけではなく比較的幅広く門戸が広がっていることが分かります。
管理部門の財務や経理、福利厚生を扱う労務や総務の方は、間違いなく受験資格があるでしょう。
上記の経験もない場合は?
例えば、一般の事業会社で、営業部門に在籍している場合を想定します。
実務経験の年数の所に「補助業務も含みます」とあるので、例えば、営業部門が財務経理部門の計数管理を請け負っている場合は、補助や協業者として考えても良いかもしれません。
さらに管理部門ではなくても、業務上、社員の福利厚生や資産運用の相談に乗ったことがある方も該当する可能性があるかもしれません。
社内で比較的金融に詳しく、また福利厚生としてアドバイスしていたことがあった場合等も該当するかもしれませんね。
もし迷う場合は、これまでの自らの実務経験を棚卸したうえ、日本FP協会かきんざいに問い合わせてみてもいいでしょう。
ただし、虚偽・不正が発覚した場合は、試験の中止、合格の取消を行う場合がありますので、判断が難しい場合は、確認することをおすすめします。
詳しくは、各受験団体のホームページもご参照ください。
日本FP協会 よくある質問
きんざい 実務経験について
きんざい FPに関するQ&A (実務経験についてもFP協会 実務経験について詳しくQ&A記載があります)
まとめ
FP3級〜FP1級の受験資格とともに、実務経験について確認してみました。
FP資格は、資格取得の学習だけではなく、実務経験も問われる試験です。
実務経験は意外と幅広く該当することも考えられるので、まずは試験合格を目指してチャレンジすることも大切でしょう。
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