FPの試験はどの試験をターゲットに、いつから着手すればいいのでしょうか。
筆者は
FP3級からFP上位資格のCFP®とFP1級に約1年半の学習で取得
しています。
その筆者が、試験ターゲットについて検証したいと思います。
試算のタイミングはこのブログの最初に記載した5月試験をベースとします。
5月受験のシミュレーション
まずは次回のFP2級試験、5月に向けてどのような対策を考えればよいでしょうか。
具体的にシミュレーションをしてみます。
将来から現在の逆算思考
FP攻略のみならず、資格試験においては非常に重要であると筆者は考えています。
いわゆる、
「ゴールからの逆算」
思考ですが、5月をイメージした場合、どのように考えればいいのでしょうか。
5月試験日までにいくら時間を掛けることができるか?
まずは、残された時間がどれぐらいあるか考えてみます。
次回の試験日として仮に5月22日(日)
試算開始(学習開始)を2月6日(日)
に置いてみたいと思います。
カウント開始から15週後、105日後に試験が実施されることになります。
試験までに
200時間を確保するとなると、週14時間、1日2時間
は向き合わないといけない計算になります。
平日は業務に忙しく1日1時間しか向き合えず、その代わり週末にまとめると
14-5=9時間、土日に充当する必要があり、1日約4.5時間の確保が必要です。
200時間はそこそこの勉強をしてきた方が到達するレベルかと思います。
仮にFP3級をギリギリに合格した場合は、250~300時間の確保は必要と考えられます。
300時間とすると、週20時間、平日2時間、週末土日で各5時間
と相当の気合が入ります。
これが逆算思考で、これだけ頑張れるかどうかのシミュレーションです。
5月試験日までのインプット学習
インプット学習、すなわちテキストや講義を聞いて基礎を入れていく分については、極力浅く広くがいいかと考えます。
総時間をインプット:アウトプット=3:7の割合とします。
インプットは200時間ベースだと、
60時間、残りの140時間を全てアウトプットに割いていきます。
そうすると、テキストの通し読みを20時間程度と見積もると、
まずは2週間ですべてを読み終えていることが望ましいです。
通信講座のカリキュラムによりどれだけで講義が終わるかにもよります。
最初一度通しで見て、その後すぐにアウトプットに取り掛かるぐらいがいいでしょう。
1.5倍速や2倍速も完備されているので、まずは1倍で講義を受けてみます。
残り時間があれば2倍速で再度見るぐらいがいいのかと考えます。
まさに、まずは深読みせず、ざっと読むことが求められます。
あとはアウトプット学習時に、つまづいたところの肉付けとしてのインプットが大事です。
ここに残り40時間程度を割く感じです。
5月試験日までのアウトプット学習
一方、割り振った140時間分をアウトプットに割く形です。
アウトプット問題数の考え方
独学でアウトプットのカリキュラムが組まれていない場合、以前もお話した通りFP2級過去問道場の活用が有効的です。
学科については、2013年1月試験から、2022年1月試験まで28回分、
問題数にして28×60=1,680問という膨大な数が準備されています。
実技については、2016年1月試験から、2022年1月試験までの18回分、
問題数にして18×40=720問が準備されています。
※2022年1月試験までの問題数であり、その後の試験問題も随時追加となっています
さらに、FP協会、きんざい・個人ときんざい・生保の3種から選ぶことができます。
しかもこれが無料で利用出来るというのがFP2級過去問道場の優れたところです。
また、過去問道場は苦手科目が無いように、極力点数チャートの6角形のバランスが取れるようにすることが大切です。
特に学科は満遍なく出題されることから、6角形で欠けている所を繰り返しましょう。
時間が無い場合は、得意科目は捨てるぐらいでまずは進めていくのがよいです。
仮に1000問学科で解く場合、1試験60問である事を考えると、
1000÷60≒17回分クリアできることになります。
これは年3回の試験だと5年分+2回分で、相当の数をこなせることになります。
アウトプット学習時間の考え方
単に解くだけでなく、解いた後のチェックや追記等の「過去問での学習」を入れて簡易的に1問に最大5分程度かけるとすると、
学科:1,000問×5分=5,000分=83.3時間
実技:500問×5分=2,500分=41.6時間
合計124.9時間
必要となります。
これだけで計画の大半が終了するという膨大さでしょう。
6角形の形に注意しながらしっかりとやれば必ず合格に近づきます。
大事なのは、過去問を繰り返し解くことです。
また、関連分野への横展開の発想等の「過去問で学習」することも重要となります。
過去問を解くだけで終わりにせず、過去問からのインプットに戻る事が大切です。
9月受験のシミュレーション
続いて、9月に照準を合わせる場合を考えてみましょう。
仮に9月の試験を目指したとしても、進捗度合で5月の受験を検討することもあり得ます。
合格を手にすることも夢ではないかもしれません。
せめて学科か実技のどちらかの合格を獲得できるかもしれません。
時間とお金に余裕があれば5月受験の選択肢もあり得ますが、「記念受験」は避けるのが無難です。
9月試験日までにいくら時間を掛けられるのか?
同じく、残された時間がどれぐらいあるか考えてみます。
次回の試験日として9月11日(日)
試算開始を2月6日(日)
としてみます。
カウント開始から31週後、217日後に試験が実施されることになります。
200時間を確保するとなると、週7.5時間程度、1日1時間程度
300時間だと、週10時間程度、1日1.5時間程度
という目標になります。
これぐらいだったら何とかなりそうな気がしませんか?
コツコツ型の方なら、仕事をしながら、または大学の勉強をしながらでも取得可能という視野も入ってくるのではないでしょうか。
9月試験日までのインプット学習
これだけ広く考えると、インプット学習にも余裕ができます。
約2か月かけてインプットして、残りの約5か月をアウトプットに振り向ける
そんな考え方でいいわけです。
2か月のうちの半分、1か月をまずはテキストを読んで理解する、または講座を聞いて理解する
残り1か月をアウトプット学習と並行してインプットする
そんなイメージも持てそうです。
9月試験日までのアウトプット学習
アウトプットに5か月掛けることができると、より計画的に勉強に取り組むことができます。
すると、過去問道場も余裕を持って取り組むことができると思いますし、補足のためにその他の問題集に取り組むこともできるかもしれません。
やり方は5月受験の3か月学習と変わらない方法で、余裕をもってやるかどうかは変わらないと思います。
長い時間を掛けるほど、勉強していない間もFP試験問題のことを思い出したり、テキストのことを考えたりするため、定着には一定の効果がでるかもしれません。
短期間だと集中して出来る一方で、絞らなければならないというデメリットもあります。
余裕を持って時間を割く事は、資格取得について急を要しない場合は一定の効果も見込めそうです。
いつをターゲットに持ってきて臨むのがいいのか?
最短でFP2級合格を目指すか、
またそこまで集中的に取り組めないので、毎日1時間ベースで学習して合格を目指すのか、
方向感は受験生の事情により、双方あっても良いと思います。
取得の目的が明確であれば、そこもブレないのではないでしょうか。
最短で●×時間合格は果たして有効か?
人間は誰しも楽してクリアしたいと考えるのが普通でしょう。
よほど資格試験慣れをしているか、または既にFP知識が備わっていない限り、例えばFP2級を20時間で合格する、となると現実的には難しいかもしれません。
その時間で合格できるとなると、大方の事を既に理解済み、もしくは過去勉強したけど諸々の理由で受けていない、などの要因があると考えられます。
特別な事情が無い限り、FP3級経由、もしくは初めてFP2級試験を受ける方が、一般的ではない短期間で合格するのは難しいと考えます。
FP2級は学科60問、実技40問が6科目から満遍なく出題される試験内容です。
従って、計画的に取り組むことが最終的には近道なのではないかと筆者は考えます。
まとめ
受験のターゲットを設定して、そのターゲットに向けて細切れにして計画すると、自分自身に無理のないスケジュールであるかどうか、シミュレーションすることができます。
この計画に対する進度を測る事で、より合格への差を縮めていくことができます。
計画的に無理のない学習方法を立案され、FP2級合格を勝ち取って欲しいと強く思っています。
コメント