FP試験では過去問学習が非常に大事といえます。
筆者はFP3級~勉強を始め、FP2級、AFP、CFP®、FP1級を約1年半で取得しました。
とりわけFP3級、FP2級、FP1級実技は今回紹介する方法で集中的に取り組み、一発合格を果たしました。
当初は宅建やマンション管理士等の不動産資格にプラスアルファとして活かせる、ちょっとしたスキルを身に付ける観点からここまで取得する予定はありませんでした。
しかしながら、FP3級、FP2級を取得をきっかけに、上位資格のCFP®とFP1級まで取得しました。
そのような受験経験がある筆者が、どの様に過去問を攻略するのが効果的か、実例をもとに紹介します。
FP過去問は何を使うのがよいのか?
資格試験については「過去問を制するものが試験を制する」と一般的に言われています。
FP2級、FP3級試験も勿論例外ではありません。
また、過去問は無料で入手できるものもあります。
それらをうまく利用すれば、それだけで十分合格に近づくことも可能です。
FP2級、3級ドットコムの過去問道場
一番のお勧めは何度か触れましたが、FP2級、FP3級ドットコムさんの過去問道場です。
学科と実技に分かれており、かなりの問題数が網羅されています。
また、過去問のそれぞれの肢に対する解説が具体的に付いています。
こちらを繰り返しやって、不充分なところをテキストに戻って学ぶだけでも力がかなりつくでしょう。
過去問道場だけで試験対策をしても、十分に合格に近づきます。
詳細については、個別で具体的に攻略法やお勧めする理由について触れます。
きんざい、FP協会の過去問
試験団体であるきんざいやFP協会は過去問をPDFで無料提供しています。
ここからタブレットに取り込んだり、印刷したりしてそのまま解くことも可能です。
そして、時間を決めて模擬試験風に解いてみたいときにも有効です。
ただし、過去問解説が無い点がネックといえます。
また、古すぎる試験は、現在の諸制度や法律と異なっている点があり注意が必要です。
過去問解説書籍
Amazonや楽天などで検索すると、過去問の解説書籍が出てきます。
過去問は既に無料であるので、著者の解説を学ぶ観点では有効であるといえます。
ただし、過年度のものは法制度の改正前のものもあるので、直近の問題集を購入されることをお勧めします。
通信講座の過去問演習
通信講座には過去問演習が付いているものもあります。
過去問演習のみ個別で付いているものは少し検索してみましたが、なさそうでした。
通信講座で過去問をやる場合は、講義形式の解説で充実しているので、一番いいでしょう。
ただ費用的には通信講座は独学と比べて掛かります。
その点は費用対効果を考えながら検討するのがよいでしょう。
FP2級、FP3級過去問道場をお勧めする6つの理由
その中でも、無料で出来る充実した問題集といえば、冒頭でも紹介した過去問道場です。
過去問道場だけでも、十分に合格に必要な力を身に付けることも可能です。
他にも無料問題集はありますが、無料ででき過去問解説付きなので、充実しています。
1級~3級まである
FPドットコムさんのFP過去問道場シリーズにはFP1級、FP2級、FP3級と各級に対応している過去問題が揃っています。
FP2級、FP3級は学科と実技のそれぞれの過去問題が網羅されています。
たとえば学科の過去問題集でしたら、FP1級は2014年から、さらにFP2級は2013年からあります。
そして、FP3級はなんと2008年5月から揃っており、膨大な量になっています。
学科だけでも、1試験に60問出題されています。
それが長年に渡って網羅されている点は非常に充実していると言えます。
全て無料で出来る
今後は分かりませんが、現時点でサービスは全て無料となっています。
FP2級の4択の場合は1~4までの番号を選んで、それを押すと正誤が表示されます。
各カテゴリーの正答率や解いた問題数などのチャートは、登録の上ログインすれば閲覧することができます。
また、勉強方法について質問をしたり、それに対して回答してくれる方がいたりします。
それだけで具体的な攻略方法も確認することができます。
勉強に悩みを持っている仲間がいるなかで、どうやってクリアしていけばいいのかも経験談をもとに記載されているので、大変参考になります。
試験を経て継続的に問題が追加
年3回のFP2級、FP3級試験が終わったら間もなく新たな問題がアップされています。
この無料の中での運営のスピード感も驚くものがあるでしょう。
運営側も資格取得者として非常に手慣れた方が運営されており、内容も充実しています。
柔軟かつスピード感、丁寧さなどの運営方針も、FP2級、FP3級の受験者を集客するポイントなのではと思われます。
過去問解説が充実
解答をすれば〇か×かを表示したそのあとに、具体的な回答が表示されます。
すなわち、問題を解く前は回答が見れない状態です。
その後、解答と同時に過去問の解説が表示される仕組みです。
解説も表示され、基礎的な理解のための過去問解説としては十分かと思います。
さらに突っ込んでの具体的な過去問解説を調べたい場合は、テキストに戻ったり、WEBで検索したりの必要はあるかもしれません。
成績表もある
問題を解くことで、どこの問題が正解だったか、不正解だったか、六角形のチャートで自動的に可視化して成績表としてアップされます。
六角形チャート全体として、どのカテゴリーが弱いのか、カテゴリーごとの成績率が一覧化されるため、苦手なカテゴリーや得意なカテゴリー等分かりやすく表示されます。
これにより、筆者の様に金融、不動産が強い一方で、相続、ライフが70点台とやや凹んでいたり等、分析することも可能です。
従って、点数が低い分野の理解が浅いということも一目瞭然です。
弱い点のみを直前期には繰り返しやりこむという課題も明確化します。
データが残るという点から、オンライン問題集ならではの工夫が随所になされています。
掲示板で疑問点を記載したら解決案が得られる
学習上で疑問があった場合にスレッドに疑問点を記載すると、あまり間を開けずにどなたかが丁寧に解説してくれるというフォローがあります。
疑問を解消して知識を定着させるという点においては、非常に優れているといえます。
質問をする側、回答する側双方にとっても知識の定着に繋がります。
回答する側は仮に資格保有者で有ったとしても、質問に対する回答というアウトプットを出すということを考えると、復習にもなるし、実践でも応用できるかもしれないと考えられます。
FP2級、FP3級過去問道場の解答方法
どのような形で解答していけばいいのでしょうか。
確かに、これだけ膨大な量の問題があれば、単に解くだけでも十分な気がします。
短期間合格に向けて、より効率を目指していくための工夫を紹介します。
繰り返し解く
たとえ同じ問題が出題されていても、繰り返し解くことが大事です。
特にFP3級は、正誤の順番が違うだけで似たような問題が出て来る可能性も考えられます。
また、昔過ぎる問題は、先述した通り法制度とは合っていない問題もあるかもしれません。
そのため、年月を区切って繰り返しやっていくことが望ましいでしょう。
まずは3年分を3~5週程度して、続いて5年分を同様に解いていくなどがよいでしょう。
受ける年度から古すぎないようにすることも大切です。
また、難しいと感じる問題を省くことや、逆に難しい問題のみを攻略するなど、難易度別にスクリーニングも可能です。
FP2級も同様ですが、4択になり深さが求められてきます。
その点は繰り返しだけではない学習方法も考えていかなければなりません。
ここについては次に記載します。
解くだけではなく関連事項は相互連携を
「3回分解いた、5回分解いた」「〇問解いた」なども大事な論点ですが、過去問は全く同じ問題が出る可能性は早々多くはないと考えられます。
ただし、似たような問題の出題はあるでしょう。
特に×が多い苦手な分野は、過去問で学習する方法がお勧めです。
こちらでは区分所有法の例を挙げています。
聞かれている分野を横に縦に広げていき、関連する知識を紐づけて考えていく攻略法です。
特にFP2級や、その上を目指していくなら参考になる攻略法かと思います。
順位が上がっていくことのモチベーション
FP2級やFP3級を受験するライバルに対する、自分の相対的な位置づけとしての順位というものが挙げられます。
現在では、私が受験した時期に比べて格段に集客されています。
そのため、更に人数が増えているようです。
データも過去の受験者が蓄積されて残されています。
順位という面では、更に自身で上を狙っていくことも面白いと思います。
上を狙うことは問題をそれだけクリアしてきているとのこととなります。
知識としても自然に身に付いてきている状態になっているのではないでしょうか。
正答率目標を作る
FP2級、FP3級ともに、試験の6割を攻略することができれば合格します。
過去問を繰り返し解くことで、正答率も徐々に上がっていくと考えられます。
どれぐらいの正答率を全体で目指すのか、
各分野でどれぐらいの正答率を目指すのか、
そのような目標があれば、理解したという証左にもなります。
これはひとつの目安にはなるのではないでしょうか。
正答率の分母の数字は解けば解くほど増えますが、間違えると増えません。
したがって、頑張って解いても7-8割に収束しそうな感じはあります。
そのあたりを目線にするのも一つかもしれません。
まとめ
筆者はFP3級、FP2級ともに、あまりコストを掛けずに工夫しながら合格しました。
FP3級、FP2級共にテキスト1冊と、上記の過去問学習方法のみです。
時間がある程度割けるのであれば、費用対効果を意識しながら合格できる資格でもあるので、参考にしてみてください。
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