本来資格はどの資格であっても取得してからが勝負です。
取得するまでの間はスキルを蓄積していく期間と言ってもいいでしょう。
資格は取得が目的ではなく、活用を目的とするのが重要といえます。
今回は取った後の具体的な対策について、まとめて紹介します。
はじめに
FP資格の取得は、スキルアップのための通過点といえます。
取ったからといってすぐに何かができる訳ではありません。
資格取得はある程度の知識を備えている証明にはなります。
一方で、資格取得は必ずしも経験があるということには繋がらないためです。
業務を行ううえでは、経験の蓄積が重要になってくるといえます。
そのため、資格取得は今後の経験を積んでいくための出発点という認識になります。
資格ビジネスは資格取得を奨励し、取得のためにテキストを買ったり、講座を申し込んだり等でお金を払ってくれればその会社の収益になります。
そのため、ついつい「資格取得がゴール」という視点になってしまいがちです。
一方で、人生100年時代において、あらゆる人において自分の財産形成(ファイナンシャルプラン)を考えて行かないといけないことが非常に大切なテーマとなっています。
そこの手段の一つがお金に関する学習を通じてのFP資格の取得です。
その意味から、繰り返しになりますが資格取得は出発点と言えるでしょう。
FP3級取得後のスキルアップ
FP3級を取得したあと、どのようなスキルアップが考えられるのでしょうか。
これまでご紹介した内容を含めて、まとめて記載してみます。
FP2級取得を目指す
まず、一番に思いつくのが次へのステップであるFP2級でしょう。
この線が一番無難ではないでしょうか。
FP2級合格にむけての考え方について、こちらにて紹介しています。
どういった心づもりで臨むのかや、試験日からの逆算等、向き合っていくうえにおいて大事な考え方を紹介しています。
また、FP3級合格発表直後からFP2級に取り組むスタートダッシュが大切です。
これにより、知識の抜け漏れも最小限で連続的に学習ができます。
合格発表まで学習に身が入らないことも考えられます。
合格を確信していて、FP2級へのステップを既に考えている方であれば、メリットが多い、流れで学習されることをお勧めします。
AFP認定研修を受講
場合によっては、AFP認定研修を先に取得される方もいらっしゃるでしょう。
AFP認定研修を受けながらFP2級の勉強を行います。
FP2級取得後、AFP認定を獲得することができます。
日本FP協会のノウハウを活用したい場合は、このルートも考えられるでしょう。
FP2級取得後のスキルアップ
目線として、FP2級合格を一旦は目標とされている方が多いかと思います。
今後さらなるスキルアップをすることや、資格取得によるスキル活用もあります。
更なるスキルアップとスキルの活用双方の面から見ていきます。
FP上位資格へチャレンジ
FPに限って言えば、上位資格となるとCFP®かFP1級の2つとなります。
こちらでは上位FPへのステップアップについて紹介しています。
CFP®挑戦へはAFPは必須となるので、経由しなければなりません。
選択肢としてこちらでも紹介していますが、
FP1級を目指すには、CFP®経由でFP1級を取るか、FP1級を直接狙いに行くか
の双方が考えられます。
難易度や学習時間、CFP®価値など、どの手段が本人にとって望ましいかを検討することになります。
FP上位資格は難易度はFP2級に比べ格段に上がります。
多くの方がインタビューなどでも言っているとおり、
持っていると顧客や関係者からの信頼性も変わってくることとなります。
他資格や他スキル取得へチャレンジ
筆者が比較的お勧めなのが、FP×他資格・他スキルです。
副業でも効果がでてくると考えています。
FP2級を取った後には、並行して学習することも一つでしょう。
不動産系資格を保有されている方は複数持っている方も比較的多いです。
中にはFP資格保有の方も数多くいらっしゃいます。
逆にいえば、資格を複数持って業務に活かすことが一般的になっているかもしれません。
複数資格は、経験とともにスキルの裏付けにもなります。
FP2級資格を活かした活動を開始
FP2級を取得すれば、FPスキルとしてのベースができます。
まずは新たな経験に向けての第一歩を踏み出すことができるでしょう。
既存の業務内の幅の広がりに加え、履歴書への記載により、ある程度のスキルがあることへの証明にもつながることとなります。
資格学習を普段の生活で活用
一番身近で活かせるのが、普段の生活での活用です。
6分野を中心とした幅広い科目学習は、生活における新たな知恵を提供してくれます。
もしかしたら、税金の支払いを減らせるかもしれないとか、収入を増やせるかもしれないという工夫も、考え方によっては可能でしょう。
スキルの確認と応用
資格を取得したらどのような応用が利くのか、紹介しています。
各試験分野の掛け算により、普段の生活の中における工夫もできるでしょう。
とりわけ、得意分野の掛け算によってどのような可能性があるのか、一例を挙げて紹介しています。
またこのような記事が出てきたとしても、難なく読めるようになるでしょう。
雑所得に関する考え方は、タックスの分野で頻出といえます。
そのあたりの知識をベースとして応用することができます。
金融分野での活用
NISAやiDeCoなど横文字も多い金融分野ですが、一連の学習によりこの辺りは既に理解済みになっていることでしょう。
とりわけ、2024年から新NISAにより、話題性も出てきています。
また、株式関連指標についても馴染み深くなっていることと思います。
従って、金融分野で出てきた横文字や専門用語についても、違和感なく確認することができるとともに、自分自身への新たな活用にも役に立つこととなります。
不動産での活用
不動産に関しても、固定資産税や都市計画税といった毎年の手続きなどが普段の生活の中で出て来るかと思います。
また取得の際には、不動産取得税のことも考えなければなりません。
さらに新たに不動産投資をする場合を考えると、FPの不動産分野を学習していると慣れた言葉も多く出て来ることと思います。
少し見返すだけで思い出し、実務に活かせる可能性が高いと言えるでしょう。
不動産分野において、宅地建物取引士やマンション管理士にFP資格を持っている方が多いのはこの辺りの親和性があるからというのもあります。
ツールの活用で将来設計
以下の記事でFP協会のツールを中心に紹介しています。
無料でも十分活用できるものがあり、ライフプランニングの学習内容がそのまま活かせるようになっています。
一度作ってみて、可視化・定量化するだけでも新たな課題も発見できます。
筆者も特に個人バランスシートは毎月月次が締まった段階で資産状況を把握する意味で継続的に使用しています。
ツールについては、簡易なものですが非常に重宝しています。
現預金に加え、外貨、さらには株式や不動産をはじめとした投資資産について、時価ベースで把握することにより、自分自身の資産がどれぐらいなのか確認しています。
価値を客観的に把握するツールとして、シンプルでありお勧めです。
まとめ
FP3級、FP2級を取得したあと、更なるスキルアップの方法を紹介しました。
上位資格を受けたり他資格を取得したり副業に活かすなど、数々の可能性が開けます。
どの方法であっても、継続的なスキルのブラッシュアップを欠かさないことが大切です。
長い人生を見据えて、資格を取得したあとにどのように活かしていくかにより、財産の築き方や資産価値も変わってくるでしょう。
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